たまには真面目にセカンドライフを考える

セカンドライフビューアのバージョン2.5から、アバターのプロフィールがWebベースに移行します。
すでに2.5のベータ版がリリースされているので、体験されている方も多いのではないでしょうか。

このプロフィールがWebベースに移行する点を深く掘り下げてみると、今後のセカンドライフの動向を垣間見ることができます。

Webベースプロフィールページ

Webベースのプロフィールページはユーザーインターフェイス、パフォーマンス共に現行よりも劣っています。現状ではアプリケーション自体がベータバージョンなために、今後どのように実装されるかは不明ですが、ベータバージョンのまま実装された場合、Webプロフィールの機能はユーザビリティ無視した、非常に使いにくく粗悪な機能実装と言っても過言ではありません。

自分のプロフィールを表示させようとすると、ディスプレイネームとセカンドライフネーム、そして「Profile」と記載されたボタンが表示され、ボタンをクリックすることでビューア内蔵のWebブラウザがWebベースのプロフィールページを表示する仕組みになっています。しかもクリックしてからプロフィールが表示されるまで時間がかかる場合もり、一見改悪に見えてしまうことも必至です。

従来はプロフィールを表示すると、個々のプロフィールがダイレクトに表示されていました。わざわざ「Profile」ボタンをクリックする必要はなかったのです。

なぜこのような機能が実装されたのか。あくまで推測の域ではありますが、以下のように予想します。

  • スタンドアローン・ビューアの開発軽減
  • グリッド・データベースの負荷を軽減
  • Webページとして公開することによりWebブラウザからのアクセスを期待(結果、新規ユーザー獲得を目指す)

サーバサイド・レンダリング

2010年末に公開されたサーバサイドでレンダリングを行い、ユーザーには動画として描写を提供するビューアが公開されました。このビューアを用いることにより、ユーザーのグラフィックボードは3Dレンダリングを行う必要はなく、YouTubeの動画を再生するように、リンデンが用意したサーバから配信される動画を再生するだけの性能があれば事足りることになります。そして、ハイスペック、ロースペックのPC関係なく、見た目が同じインワールドをディスプレイに表示します。

上記の技術は現状のWebブラウザ上で動作するため、非常に柔軟な互換性を備えています。つまりWindows、Macintosh、Linux関係なく、メジャーなWebブラウザさえインストールされていれば問題ありません。

これは実は凄いことなのです。今のセカンドライフ・ビューアは実はWindows、Macintosh見た目が異なります。(Linuxは使用したことがないため不明)ビューアのバージョンでも異なりますし、グラフィックボードの種類によっても変わってしまいこともあるのです。それが統一されるのですから、インワールドのクリエーターには朗報です。

しかし、一番おいしい思いをするのはリンデンのビューア開発チームでしょう。Windows、Macintosh、LinuxとそれぞれのOSに応じて微調整しつつ開発していたアプリケーションを1つに統一することができるのですから。

しかもサーバサイド側で配信するため、バージョンが上がった際にユーザーにビューアをダウンロードさせる必要はなく、サーバ上のアプリケーションのバージョンを上げるだけですべてのユーザーに最新バージョンを利用させることができるのです。結果、今後のビューア戦略を容易になし進めることが可能となります。いいことづくめですね。

ですが、リンデン側もサーバサイド・ビューアを開発する費用、そして維持するのにも莫大なコストがかかるはずです。単純に考えると、オンラインユーザー全員にグラフィックボードを提供してレンダリングし、動画を配信するためのリソースを確保しないといけないのです。(ですが、リソースはリンデンが操作できることを考えると様々なコスト削減ができるため、結果効率化を図ることが可能となるはず)

ユーザーの利便性、そしてリンデンの都合とコストを秤にかけた場合に果たしてどちらに傾くのか。その結果でサーバサイド・ビューアが本格化するか否か。恐らく今年度中には今後のビューア戦略が固まるはずです。

少し話がそれましたが、冒頭で述べた「Webベースのプロフィールページ」は、ビューアがどちらの道に向こうと対応できるようにしたと思われます。もしも従来のスタンドアローン・アプリケーションの路線で開発が続いたとしても、プロフィールページはWebサーバより配信されるため、グリッド・データベースより切り離されることから、インワールドに影響を与えることはないでしょう。

サーバサイド・レンダリングの道に進んだとしたら、恐らくWebブラウザベースで動作するために技術的に組み込みが容易となります。前述のトラフィック軽減にも繋がることでしょう。

これらのことより、リンデンは以下のことを成し遂げようと必死になっていることが伺えます。

  • セカンドライフのインワールドを全ユーザ相違なく表示する・その可能性を模索
  • グリッド・データベースの負荷を軽減させてコスト削減
  • Webベースのテクノロジーを利用しメンテナンス・開発を容易に
  • 目新しいクラウド・テクノロジーを利用して対外的にアピール

推測ですが、去年に行われた世界規模のリストラも、サーバサイド・レンダリングのインフラ整備、またはサービス提供会社向けの支払いを想定し行われたと思われます。

予想が正しければ、恐らくリンデン的には今年が正念場でしょう。リストラしてまでセカンドライフのベース・テクノロジーであるビューアの抜本改革を行おうとしているのですから。

万が一この戦略がどっちつかずで頓挫した場合には、リンデンは非常に苦しい立場に立たされると思われます。まもなく登場してくる「サードパーティー製ビューア」は、従来のスタンドアローン・ビューア路線で推移した場合の布石でしょう。オープンソースベースのビューア開発も、現状ビューアに小手先の付加価値しか与えられていないのです。

今後のセカンドライフはどうあるべきか

個人的にはサーバサイド・レンダリングを取り入れつつ、現状のビューアから徐々に移行させて、同時にコンテンツの拡充を図るのが望ましいかと思います。またできる限りWebベースのテクノロジーを取り入れて、独自規格を淘汰しコスト削減、高速化を図るべきだと考えます。

今までのビューア開発を見ていると、ロースペックPCの動作改善に注力しすぎて、全体的なスペックの底上げ行ってこなかった。結果、ハイスペックPCユーザーの獲得を逃していた気がします。劇的に方向転換をするのはどうかと思いますが、バランスを考慮しつつ、ハイスペックPCユーザーをインワールドに引き寄せるような、魅力的な機能の追加を望みます。

現状の非常に閉鎖的なインワールドをそろそろ解放するべき。現状で最強のWebサービスである「Facebook」「Twitter」のソーシャル・メディア系、「Flickr」「YouTube」などのメディア・コンテンツ系、「Delicious」「Read it later」「Instapaper」「Pinboard」等のブックマーキングサービスなどと連動し且つ、本格的に普及が始まっているスマートフォンに徹底対応させる事は必然。PS3やXBOXなどのゲーム機にもサービスを提供するなどの多角的な戦略を行う必要があるのではないでしょうか。

さらに現状1SIMあたり1コアとするサーバ・リソース配分も見直すべきです。なぜなら5年前の1コアと現状の1コアでは処理能力が違いすぎる。これらの格差を明確にし、適切な価格設定を行うことで旧サーバを淘汰して最新ハードに移行し、今後のサービス展開の布石にするべきです。もっとSaaSを有効利用する手もありですね。

万が一現行のスタンドアローン・ビューア路線で推移した場合にはデータ転送方式も見直すべき。1ユーザーがサーバに直で接続するのではなく、P2Pの技術を取り入れてできる限りサーバ負荷を押さえるべきではないかと思います。これは主にコンテンツのダウンロード部分ですね。現状では非常に効率が悪いように思われます。

最後に、インワールドの通貨流通について。もう少しリンデン側にメリットがあるように税金徴収したほうがいいのではないでしょうか。取引に応じて3%、5%程度なら徴収しても良い気がします。L$・リアルマネーに両替する場合に、ある程度リンデンにも収益が発生する仕組みになっていると思いますが、もっと利用者の目につくような徴収の仕方が必要です。ただし徴収した税金はユーザーが納得いく形で利用することが望ましい。そうすることで、ユーザー自身もセカンドライフの発展に一役買っているように錯覚させるのです。もうこうなってくると政治の世界ですね。興味深い・・・・・・

よりよいセカンドライフはユーザーが作る?

今日は勢いで思いついたことを列挙してしまいましたが、私の知る範囲でセカンドライフを占う、操るとしたら上記のようになります。もしかしたら的外れな部分があるかもしれません。

ここ数年にIT業界にインパクトを与えていないにも関わらず生き残っているセカンドライフは、個人的には奇跡だと思っていますし恐らく瀕死状態とは言わないまでも、かなり危機的な状態まで追い込まれていると思います。

私がブログを1記事書いただけでリンデンの施策を左右するとはとても思えませんが、あなたがこの記事によって何かしら自分なりの考えを持っていただければ幸いです。セカンドライフについて真剣に考えるとインワールドの見方が変わると思いますし、何よりも考えがないよりあった方が遊んでいて面白いじゃないでしょうか!

もっとより良いセカンドライフ、インワールドに発展することを願って。

(よし、うまく締めた)

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  • bringkhaki

    うまく締めたねw
    っていうか、最後の( )ないほうがうまく締めてるんだがwらしくていいねw 

    • 白鳥おじさんなんだから、これぐらいは付け加えておかないとw

  • 偶然見かけただけだが

    twitterやfacebookについて書いてるのに、プロフィールとの連携について全く考えていないようじゃ、全然締まりのない長文なだけの考察。

    • Akuinis

      偶然サイトに立ち寄りました。管理者さま、すごく良くまとめられてますね。読み応えがありましたです、ありがとうございます^^
      ↑のような偉そうなこと言う批評家は自分では何もまとめられないんですよねぇ。
      比較してやるから、あんたも何か書けよってね。こういう連中は揚げ足取りしか出来ずで、自分では何も出来やしないんですわ 笑

      • ありがとうございます!
        ただ、私は第三者視点でしか見ておらず、セカンドライフが利用している詳細なテクノロジーを熟知しているわけではないため、何処まで真意を得ているのかわかりません。「なるほど、こうゆう考え方もあるのか」ぐらいに捉えて頂ければ幸いです。

        まぁ、否定的な意見はしょーがないです。
        ただ常識的なニュアンスの文脈で書いて欲しいですねぇ。これじゃあ建設的な会話が始まらない。2chじゃないんですからねw